【作業者必見】汗の臭い対策!仕方ないで片付けないための対処法をチェック
近年「スメルハラスメント」、略して「スメハラ」が問題になっています。
スメハラとは、臭い汗や体臭を放つことで、周囲にいる人に不快感を与えるハラスメントの一種です。
とくに職場では、スメハラになっていても周囲の人は気を遣って直接指摘してくれないケースが大半のため、自分自身で対策するしかないでしょう。
暑い夏の現場作業は、汗をかかずに作業するのは困難なため、知らず知らずのうちにスメハラになっているかもしれません。
そこで今回は、現場作業者必見の汗の臭い対策について紹介します。
周囲の人に不快感を与えないよう、積極的に対策を行いましょう。
Contents
汗を臭くしてしまっている原因
人は誰しも汗をかきますが、汗をかいても臭くない人もいれば、臭いが気になる人もいるでしょう。
汗をかくと必ずしも臭くなるというわけではなく、汗が嫌な臭いになってしまう原因があるのです。
ここでは、汗が臭くなってしまう要因を6つ紹介します。
多量の汗
汗を排出する汗腺には、エクリン腺とアポクリン腺の2種類があります。
アポクリン腺はわきの下や頭皮など特定の部分にしか存在しませんが、エクリン腺は全身に存在します。
たとえば、背中や腕から排出されるような多量の汗は、エクリン腺から排出された汗になります。
エクリン腺から排出される汗そのものは99%が水でできており、汗をかいてすぐは嫌な臭いがほとんどありません。
ただし汗自体に臭いはないものの、汗は衣服内の湿気を高めて雑菌を活性化させます。
衣服はきちんと洗濯していたとしても、少なからず雑菌が付着しています。
雑菌が増えると不快な臭いを放つため、多量の汗は結果的に臭いの元になるのです。
汗腺の衰え
汗を体外に排出する器官である汗腺の衰えも、嫌な臭いの原因の一つです。
人間の体では、血液から汗のもとになる成分が作られ、汗腺に送られています。
汗腺では汗のもとになる成分を、汗として体外に排出するまでにろ過する役割を担っています。
健康な状態の汗腺であれば、キレイにろ過し、ほぼ水に近い状態で汗として排出可能です。
しかし、衰えている汗腺は十分にろ過ができず、不純物が多く混ざった状態で汗として体外に排出してしまいます。
不純物が多い汗はドロッとして臭い汗となってしまうので、排出されたばかりの汗が臭い場合は汗腺の衰えかもしれません。
アポクリン腺の数や大きさ
一口に汗腺といっても、「エクリン腺」と「アポクリン腺」の2種類が存在します。
健康な状態の汗腺から分泌される汗の場合、エクリン腺から排出される汗はほぼ無臭です。
一方、アポクリン腺から排出される汗は、汗腺が健康でも独特のにおいがあります。
一般的には「ワキガ臭」と呼ばれており、言葉を聞いたことがある方も多いでしょう。
アポクリン腺は誰しも持っているものであり、主に脇の下に多く存在します。
しかし、アポクリン腺の数や大きさは人によって異なり、人よりもアポクリン腺が大きかったり、数が多かったりすると周囲の人が深いに感じるほどの臭いを放ってしまうのです。
なお、臭いが強い場合は外科的手術を受けることもできます。
雑菌の増殖
エクリン腺から分泌されたばかりの汗を嗅いでみると、ほぼ無臭だと解説しました。
汗そのものに臭いはほとんどないのですが、汗をかいて時間が経つと、汗と皮膚表面にある垢と常在菌が作用することによっても臭いを発します。
とくに常在菌のバランスが悪い人は、汗と混ざった時に雑菌が増殖しやすく悪臭の原因となります。
汗のニオイが強くなる食生活
食事の内容も、汗の臭いに影響します。
たとえば、ニンニクやニラ、ネギといった食材は汗が臭くなりやすいとされています。
通常、ニンニクやニラ、ネギなどは食べてからニオイが消えるまで48時間かかるとされているのです。
日常的にこれらの食材を食べていれば、常にニオイの残っている状態が続くでしょう。
ただ、ニンニクやニラ、ネギは健康によい側面もあるため、ほどほどに摂取するのがおすすめです。
また、アルコールも分解されるまでは汗が臭くなりやすいとされています。
疲労やストレス
疲労やストレスがたまると、血液に含まれるアンモニア濃度が高まります。
汗のもとになる成分は血液から作られるため、血中アンモニア濃度が高くなると汗もツンとした臭いになるのです。
また、アポクリン腺もストレスを強く感じると活性化するため、アポクリン腺から分泌される汗の臭いも強くなります。
作業者が気軽にできる汗の臭い対策
人は汗をかくことで体温を維持したり、老廃物を体外に排出したりしています。
とくに夏の屋外作業では、汗をかかないと熱中症で倒れてしまうでしょう。
とはいえ、汗をかくと臭いが気になるのも事実です。
ここでは、現場作業者でも簡単にできる汗の臭い対策について紹介します。
作業前に制汗剤を使用する
汗をかいたら使用するイメージのある制汗剤ですが、汗をかく前に使うのが効果的です。
肌が清潔な状態のときに制汗剤を使用すると、汗をかいた後に使用するよりも効果を発揮できるのです。
たとえば、お風呂上がりの肌が清潔な状態で制汗剤を使用すれば、雑菌が繁殖せず翌日まで効果を持続できます。
作業中でも汗はできる限り早めに拭き取る
事前に制汗剤をしていても、大量に汗をかけば効果が薄れてしまいます。
汗はかいてすぐの段階ではほとんど臭いがないものの、時間の経過とともに垢や常在菌が汗と反応することで臭いの原因となります。
そこで、汗をかいたらこまめに拭き取るようにしましょう。
雑菌が繁殖する前に汗を拭き取れれば、臭いを最小限に抑えられます。
水分補給をしっかり行う
体内の水分が不足している状態でも、人は体温調整のために汗をかこうとします。
しかし、水分不足の状態では、濃縮された状態の汗が分泌されてしまいます。
べたべたするような濃縮された汗は、臭いの原因になるのです。
適度に水分補修を行い、さらりとした水に近い状態の汗を排出できれば臭い対策になります。
通気性の良い作業服を選ぶ
通気性がよい作業服を着るのも、汗の臭い対策に繋がります。
通気性のよい服は熱がこもりにくく、汗をかきにくくなるでしょう。
また、汗をかいても通気性がよいとべたつかず快適な着心地を維持できます。
日常生活で汗臭さを予防する
作業中に汗の臭い対策をする方法もありますが、日常生活から汗の臭い改善をするのもおすすめです。
ここでは、普段の生活で取り入れられる汗の臭い対策について紹介します。
汗のニオイを抑制してくれる食材を選ぶ
汗の臭いを強くする食材は、ニンニク、ニラ、アルコール、激辛食材などが挙げられます。
とくにニラやニンニク、ネギ類は、ニオイがなくなるまで48時間ほどかかるため、普段から大量摂取するのは控えましょう。
ただ、汗の臭いを強くする食材があるように、臭いを抑えられる食材もあります。
たとえば、緑茶やショウガ、梅干しなどは汗の臭いを抑えてくれる食材です。
シャワーではなく湯船に浸かる
意外かもしれませんが、湯船に浸かるにも汗の臭い対策になります。
湯船に入ると血液循環がよくなり、乳酸が減少します。
乳酸が減少することで血中のアンモニア濃度が低くなって、ツーンとする臭いの汗を軽減できるのです。
また、湯船に入ることは頭皮臭の対策にもなります。
頭皮の臭いは年齢に関係なく発生し、汗や頭皮の汚れ、頭皮に溜まった皮脂などが重複することで悪臭の原因となります。
頭皮ケアにはさまざまな方法がありますが、湯船に浸かって汗をかく、血行を良くすることなども対策につながるのです。
湯船に浸かるのを習慣化すれば、汗の臭い対策、頭皮ケアの両方に効果を発揮するでしょう。
運動やサウナなどで汗をかく習慣をつくる
汗腺が衰えることで、汗のもとになる成分をろ過する機能が衰え、不純物が多く混ざった臭い汗を排出してしまいます。
汗腺の老化を防止する対策をしておけば、汗の臭いを抑制になるのです。
汗腺は頻繁に使うと老化防止になるため、運動やサウナで汗をかく習慣作りをしましょう。
ただし、急激な運動では汗腺を十分に働せられません。
ハードすぎない運動を30分ほど継続し、全身からじんわりと汗をかくのが汗腺を活性化させるポイントです。
まとめ
今回は、作業現場の汗の臭い対策について紹介しました。
人の体は汗をかくことで体温調整をしたり、老廃物を排出したりしています。
汗をかくこと自体は必要な機能ですが、対策をしていないと悪臭を放ってしまう可能性もあります。
汗の臭いの原因を知り、作業中でもこまめな対策を行いましょう。
また、日常生活で取り入れられる汗の臭い対策もあります。
汗の臭いを気にせず現場作業ができれば、仕事に集中しやすくなるため、プラスの効果も期待できるでしょう。