毛玉の取り方5選!生地を傷めずカーディガンや作業服を長持ちさせよう
屋外作業をするときの防寒対策アイテムとして、ニット素材のカーディガンやセーターを活用している方も多いのではないでしょうか。
しかし、何度も着用しているとニット素材の洋服は毛玉ができてしまいます。数回着ただけでお気に入りの洋服に毛玉がびっしりというケースもあるでしょう。
毛玉がたくさん付いている状態で見た目が悪く気になるものですが、かといって毛玉が付いているだけで捨ててしまうのはもったいないと感じるものでしょう。
そこで今回は、おすすめの毛玉の取り方や、毛玉ができる原因、さらには作らないための対策について解説します。
Contents
おすすめの毛玉の取り方を5つご紹介!
毛玉の取り方①:ハサミで切り取る
ピンポイントで毛玉を取りたいときにおすすめの方法です。
浮かせた毛玉の下にハサミを入れて、チョキチョキと切り取れば簡単に毛玉が取れます。
一般的なハサミでも問題ないですが、手芸用の糸切りバサミを使用すると切れ味がよく、ハサミが小さいので細かい部分をカットしやすいです。
ただし、ぎりぎりをカットしようとして生地を傷つけないように注意しましょう。
毛玉の取り方②:剃刀で剃る
カミソリを服に当てて滑らせるだけで、簡単に毛玉が取れます。表面の毛玉を取るように軽い力で行うのがポイントです。広範囲でも効率よく取れるので、たくさん毛玉ができてしまった場合に適した方法です。
ただし、カミソリを強く衣服に押し当てたり、何度も同じところをカットしたりすると生地が傷んでしまうので注意しましょう。
毛玉の取り方③:電動毛玉取り器
電動毛玉取り器は、機械の中に回転するカッターがついており、網目から入り込んでくる毛玉をカッターで切り取る仕組みです。
電動毛玉取り器は広範囲に毛玉ができていても、サッと簡単に取り除けるのが魅力です。電池式やコード式タイプのものがあるので、使用状況に応じて最適な製品を選びましょう。
ただし、何度も同じところを強く擦ると衣服を傷つけてしまう可能性があるので注意してください。
毛玉の取り方④:毛玉取りブラシ
毛玉ブラシは、馬やイノシシの毛を使用した、毛先の先端が平らでつぶれた形状になっているブラシです。
平たくなっている毛先に毛玉が入り込んで取り除ける仕組みとなっており、電動の毛玉取り器よりも毛玉取りブラシを使用する方が衣類にとって優しいといわれています。
また、毛玉を取るだけでなく、衣服の毛並みを整える効果もあります。
ただし、毛玉取り器と同じように、何度も同じところを強く擦ると衣服を傷つけてしまうので、使い方には注意しましょう。
毛玉の取り方⑤:セーターストーン
あまり馴染みがないかもしれませんが、セーターストーンと呼ばれる毛玉取り用の軽石もおすすめです。
セーターストーンには小さな穴がたくさん開いています。そのため、衣服の表面を優しくセーターストーンで擦ると、毛玉が穴に入り込んで取り除けます。セーターストーンは天然のケイ土でできているので、衣服に負担をかけないことが魅力です。
ただし、セーターストーンからくずがでるので、使用後は片付けを忘れないようにしましょう。
逆にNG!毛玉の取り方でやってはいけないこと
さまざまな毛玉の取り方について解説しましたが、反対に毛玉取りでしてはいけないこともあります。
ついやってしまいがちなNG行動もあるので、確認してみてください。
指でつまみ取る
毛玉を見つけると、ついつい手でつまんで取ってしまう方も多いのではないでしょうか。
しかし、手でつまみ取るのはNG行動にあたります。
毛玉をつまんで取るときに、周囲の繊維も引っ張られて新たな毛羽立ちができてしまうからです。毛羽立ちから毛玉ができるので、指でつまむことによって、新たな毛玉の原因を作ることになります。
食器用スポンジで取る
食用スポンジで衣服を擦ると、広範囲の毛玉が簡単に取れるので実践している方も多いでしょう。
しかし、スポンジで生地を擦る行為は、衣服に摩擦を与えることになります。いったん毛玉がきれいに取れたとしても、新たに毛羽立ちを発生させていることになるので、すぐに毛玉ができてしまうでしょう。
ただし、サッと簡単に毛玉が取れるので、急いで毛玉を取らなければならないときにはおすすめです。
コロコロやガムテープで取る
コロコロやガムテープを使用する方法は、毛玉の発生していない部分の生地も傷めることになるうえ、毛羽立ちを発生させてしまいます。
とくにコロコロは静電気を発生させます。静電気は、毛羽立ちを毛玉に変えやすくする効果があるので、毛玉を取ろうとコロコロをすると、かえって逆効果になるでしょう。
毛玉をつくらないための対策
何度も毛玉取りをくり返していると、衣服の繊維を取り除くことになるので生地が痩せてしまいます。しかし、毛玉がたくさん付いている状態は見た目が悪く気になるため、「たとえ衣服が傷むとしても毛玉取りは欠かせない」と考える方も多いでしょう。
そこで、衣服を状態よく長持ちさせるには、「毛玉取りの方法」ではなく「毛玉をつくらないための対策」に注目することが大切です。
着用後はなるべくブラッシングをしよう
ニットやセーターなど、毛玉のできやすい衣服を着た後は、ブラッシングをすることで毛玉の発生を防げます。
繊維の向きを揃えることで、毛羽立ちが発生していたとしても毛玉になりにくくなるのです。
ただし、強く適当にブラッシングするのではなく、繊維の方向に合わせて一定方向に優しくブラッシングするのがポイントです。
洗濯ネットを活用しよう
毛玉のできやすい衣服を洗濯するときは、ニットを裏返して洗濯ネットにいれましょう。そうすることで、洗濯中の摩擦を防止して毛羽立ちを防止できます。
洗濯ネットは衣服に対してぴったりサイズのものを選ぶことが大切です。洗濯ネットが大きすぎると摩擦が起こって毛羽立ちの原因になります。
毛玉なにが原因でできる?
毛玉の原因は「摩擦」によるものです。衣服の生地に摩擦が生じると、繊維の先端が毛羽立って、毛羽立った繊維が次第に束になることで毛玉になるのです。
また、摩擦は洗濯中や腕を動かす動作、椅子にもたれる行為などで簡単に生じるため、日常的な動作を繰り返しているうちに自然と毛玉ができてしまいます。
毛玉ができやすい素材
毛玉は摩擦が生じることによってできますが、使用されている素材によって毛玉のできやすさに違いがあります。
動物繊維の素材
ウールやカシミヤといった動物繊維の素材は、繊維がやわらかいため毛玉ができやすいです。動物繊維は、毛羽立ちやすく繊維が絡みやすい素材ですが、強度が弱いので、毛玉ができてもポロっと取れやすい素材でもあります。
天然繊維×化学繊維(混紡素材)
ナイロンやポリエステル、アクリルなどの化学繊維は毛玉ができやすい素材です。繊維が強いので、毛羽立つと強く絡み合って毛玉になり、簡単には取れません。
そのため、化学繊維がウールなどの天然繊維と組み合わさっている混紡素材も毛玉のできやすい素材として挙げられます。化学繊維が多く配合されているほど毛玉が取れにくい傾向がありますので、毛玉が気になる方は化学繊維がどのくらい使われているかも気にしてみるとよいでしょう。
毛玉ができにくい素材
毛玉はどの素材にもできやすいというわけではありません。なかには、天然素材や抗ピル加工が施された素材など、毛玉ができにくい素材もあります。
抗ピル
天然素材100%の素材
天然素材は毛玉ができにくい素材のひとつで、綿や麻、シルクといった素材が挙げられます。そもそも天然素材は摩擦が起こっても繊維が毛羽立ちにくいので、毛玉にもなりにくいのです。
ただし、綿や麻は保温性があまり高くありませんので、防寒着として着用する場合は、ほかのアイテムを組み合わせてきちんと防寒対策をする必要があるでしょう。
抗ピル加工(毛玉ができにくい加工)が施された素材
あまり聞き馴染みがないかもしれませんが、「抗ピル加工」の施された衣服は毛玉ができにくいです。
抗ピル加工とは、繊維を薬品につけて強度を落とし、毛玉ができにくい素材に加工することです。そのため、動物性繊維や化学繊維などの毛玉のできやすい素材でも、抗ピル加工が施されていれば毛玉を防いでくれるのです。
毛玉ができにくいカーディガン・ワークウェア紹介
【抗ピル加工】ベーシックなカーディガン
ホワイセルのWH90419メンズカーディガンは、防寒対策と毛玉対策が両立されたカーディガンで、ウールとアクリルの混紡素材で温かさを確保しつつ、抗ピル加工で毛玉を発生しにくくしています。
また、裾と袖口が二重のリブ編みになっていてしっかりと厚みがあるため、機能性や着心地の良さも合わせて、長く着用できるアイテムといえるでしょう。
お手入れは、洗濯ネットに入れれば家庭用洗濯機の使用が可能です。
メンズ用の製品とは別に、レディース用の製品もありますのでぜひチェックしてみてください。
ホワイセル WH90419 メンズカーディガンWHISeL 自重堂
【抗ピル加工】グラデーション入りのカーディガン
KARSEEのホームウォッシャブルカーディガンは、表情を明るく見せてくれるレインボーカラーのグラデーションを採用しているのが特徴です。
こちらの製品も抗ピル加工が施されているので、毛玉ができにくくなっているほか、洗濯ネットを使用するば家庭用洗濯機で洗えます。
さらに、チクチクしない着心地にこだわっているところも魅力のひとつです。
サイズはSSから5Lまで豊富なサイズが選べるので、女性でも男性でも着用可能です。
KARSEE(カーシーカシマ)ホームウォッシャブル 抗ピル加工 ウール混 Vネック レーンボーカラーカーディガン【HM2472】<男女共用>
綿を含んだ毛玉が起こりにくいブルゾン
旭蝶繊維の820ブルゾンはポリエステルと綿を使用しています。自然素材である綿を混ぜることで、洗濯したり作業中に擦れたりしても毛玉を発生しにくくしています。
また、テクニカルストレッチという生地を使用しているので、ひじやひざなどの可動部分が出て戻らなくなってしまう「抜け」が起きにくく、動作邪魔にならずに快適な着心地を感じられます。
サイズはSSから5Lまで豊富なサイズが選べます。
旭蝶繊維 820 ブルゾンASAHICHO[17AW]
まとめ
今回は毛玉の取り方や毛玉を作らないための対策などを解説しました。
毛玉を取るときはハサミやカミソリ、毛玉取り器などを使用する方法がありますので、用途に合った方法をぜひお試しください。
ただし、何度も毛玉取りを繰り返していると衣服が痩せてしまうので注意しましょう。
また、日ごろから毛玉をつくらないためには、着用する服の生地に注目することも大切です。
天然素材100%や抗ピル加工が施されている製品は毛玉ができにくいので、購入時に素材やどのような加工がされているのかをチェックしてみるとよいでしょう。
生地を傷めずカーディガンや作業服を長持ちさせるために、ぜひ今回の記事を参考にしてみてください。